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映画 『国宝』を観ました

  • 執筆者の写真: YUUKO MORIUCHI
    YUUKO MORIUCHI
  • 4 日前
  • 読了時間: 2分

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友人に「ぜひ観て」とすすめられた『国宝』。観たのはお盆あけ??

血なのか、才能なのか。   そこに運も加わる。

この夏は、周囲でも「血筋」について耳にすることが多かった。「血は関係ない」と言われながらも、いざとなれば確かに力を持ち、周囲も妙に納得してしまう。映画の中でも「守ってくれるもの」と語られていた。だからこそ、伝統の世界ではやはり手に入れておきたいものなのかもしれない。

けれど、結局は才能も血を超えるし、血のにじむような努力はどちらも必須。その道以外の欲をすべて捨てる覚悟もまた、求められるのだろう。厳しいですね。

観ながら、さまざまなことを考えさせられた。

若い俳優さんの演技はあまりに素晴らしく、胸を打たれた。


そういえば、高畑充希さんが演じた役には思わず問いかけた。

え?追いかけてきた彼氏を「一生稼いで支える」んじゃなかったのか。そう言っていたじゃないか。愛する男は、才能と努力で、襲名することができたし、もう自分の支えは必要はないと身を引いたのか。それとも血筋があっても選ばれなかった男に同情したか。いや血筋をあえて選んだのだろうか・・・と穿った見方も想像し。


また、女形の役者(田中さん演じる国宝)の最期の姿は、芸一筋で清貧。人相も仙人かのようでした。芸以外に何も所有しないという生き方。ふとM先生を思い出した。もし私があのような佛の生き方に憧れ、目指したとしたら――それは本当に私にとっての幸せとなるだろうか。      M先生と再会したときに感じた思いが、再び胸によみがえってきた。


そして

この作品の監督は、妻夫木聡主演の映画『悪人』を手がけた人でもある。人間の「業」を深く、巧みに表現する手腕は、素晴らしい。在日コリアン3世の映画監督。その鋭い観察眼を育んだものとは。人間の弱さ、欲望、そして光に向かおうとする逞しさ――今回も見事に描かれていた。映画『悪人』もまた、強く心に残る作品の一つだった。



話は戻って、結局、『国宝』とは多くの人の犠牲の上に成り立つもの。


人の世の中は、やはりあじわい深く、そして面白く愛すべきものである。

 
 
 

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